今月のBOOK

(2004年 8月号)



  『7つのチャクラ』
  キャロライン・メイス
  川瀬 勝 訳
  ISBN4−7631−9232−9
  サンマーク出版 本体1,900円
  1998年8月

ちょうどヨガを習っていた頃だと思う。
書店の店頭で、なんとなく気になるタイトルに、衝動買いしたのだが、途中でギブアップしてお蔵入りになっていた本。
最近、またヨガがブームだというのを聞いて、この本のことを思い出した。
とはいっても、これはヨガに関する本ではない。
「直感医療」という「気」の医療を行う著者が、気と身体と精神の関係を著した本だ。
ヨガに直接触れてはいないが、心と体がつながっているというスタンスが共通していると思った。

本のタイトルの「チャクラ」とは、東洋の宗教における「人間の身体の中の7つの気の中心点」のことである。
チャクラは、人間の身体の脊髄の基底から頭頂まで、縦一直線に並んでいて、それぞれに特定の力が内在している。
そして、高いレベルの精神意識へと向かうための学びも内包されていて、
もし、その学びをきちんと意識して見つめる必要性と責任を無視すると、そのエネルギーが病気となってあらわれるというのだ。

以下に、それぞれのチャクラの位置と心と身体のつながりを書いてみる。

第1チャクラ  脊髄の底部(尾骨部分)
          同族意識の力を秘めている。
          感情的な安定は、同族の単位のひとつである家族に根ざしている。
          ここが機能不全になると、様々な精神病、うつ病などが発生する。

第2チャクラ  下腹部からへそにかけての部分
          個人としてのアイデンティティをもつこと、自分を守るために外部との心理的境界線を作り出すことを可能にする
          力を秘めている。
          ここの機能不全は、前立腺がん、卵巣がん、慢性腰痛、更年期障害となってあらわれる。

第3チャクラ  みぞおちの部分
          個人としての内面の力の中心であり、人格と自我の磁場の核。
          この部分の病気は、自己に対する責任、自分に対する評価、まわりから拒絶されることへの恐怖
          批判に対する過敏な反応などによって引き起こされる。

第4チャクラ  胸の中心部
          人間の気系の力の中心。愛、許しの心、慈悲、献身、ひらめき、希望、信頼、自分や人を癒す力を秘めている。
          機能不全は、心臓疾患、肺がん、乳がんとなってあらわれる。

第5チャクラ  喉
          信じる心の力。
          自分の命運を支配できるのは自分だけだと言う視点、その選択を神の手にゆだねる事ができる力。
          ここの病気は甲状腺障害。

第6チャクラ  額の中心
          人生の実体験と、自己を切り離し、物事を客観的に見る視点を通して、叡智を身につけていく力を秘める。
          脳腫瘍、脳出血、視覚聴覚障害など。

第7チャクラ  頭頂部
          人間の生命力が身体に入ってくるポイント
          霊的な洞察やビジョン、人間の日常意識を超越した直感などの気の中心。
          気の障害、身体とは別の慢性疲労

以上。
宗教的なものも関わっていて、まゆつば物と思う人もいるかもしれない。
すべて鵜呑みに信じるわけにもいかないが、この体系図はあながちでたらめとは言えないと、個人的には思っている。
昔から「病は気から」と言われているし、このチャクラを参考に、もう一度ヨガで身体を鍛錬してみよっかなあ。